光通信を大幅省エネ 中継装置の電力100分の1に
情報通信機構、通信増加に対応 * 2011/6/14 12:01 * 小サイズに変更
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総務省所管の独立行政法人・情報通信研究機構は、インターネットで通信する際の電力消費を大幅に減らす技術を開発した。膨大な通信データを中継する装置の電力消費を現在と比べ約100分の1に減らせる。中継装置の電力消費は日本の総発電量の約1%に達しており、通信需要が拡大すると将来、節電のためにネット通信が制約される可能性もある。年内にも回線事業者と実験に取り組み採用を呼びかける。
ネット通信ではパソコンやデータセンターの機器類の省エネ化は進んでいるが、光回線網を使った通信時の消費電力の削減はこれから。光回線網は中継を繰り返すが、現状では通信データの容量が増すとそれに比例して消費電力が増えてしまう。
情通機構は効率的な中継処理手法を開発。通信データが現在の100倍に増えても消費電力は現状と同等ですむ。新手法に基づく中継装置を接続した光回線網(距離50キロメートル)で試したところ、高精細なハイビジョン動画を途切れることなく配信できたほか、緊急事態を想定したメールの一斉送信もできた。
同機構によると、情報中継の消費電力は国内総発電量の約1%に達し、ネット通信での消費電力の大半を占めるという。通信需要は拡大しており、2020年には消費電力が100倍に増えるとの試算もある。原子力発電所の稼働率低迷に伴い、このままでは節電のためにネット通信が制約される可能性もある。同機構は新技術が実用レベルにあると考えており、NTTやソフトバンクなどに採用を働きかける。 * 小サイズに変更
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